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清涼な大気に公園は包まれている。その公園の中央に位置するブランコの鉄柱の上には今、一組の男女がいる。 男は168センチメートルの短身ながらも長年の鍛錬によって、高い密度を秘めた筋骨を持っているショッキングピンクパンツの中年男。 ――蝦蟇使いの義賊。自来也(ジライヤ)である。 女は金糸の髪を風に流し、165センチメートルの体躯をシャツとGパンで包んでいる。100オーバーの魔乳。20代前半くらいの超グラマラス美女。 ――天翔る戦乙女。ブリュンヒルドである。 そんな出自も性別も在り方も違う男女が夜の公園で、しかもブランコの鉄柱の上に立っていた。 そんな少しばかり非日常的な光景もジライヤの一言で崩れた。 「う~~む…………やはりあの娘が乳と尻と腰のバランスが一番に良いのう」 やっていることは、彼の生態となっている“覗き”(生命の洗濯)であった。おまけに、ブリュンヒルドの方も一緒に覗いている。 さらに言うなら、彼らは覗きをするのに自身の超視力と魔術を使っていた。 ジライヤは遠見の妖術で、ブリュンヒルドは遠見のルーンで。 神秘の無駄遣いである。某ツインテールはキレるかもしれない。 「あの娘は、まだ上半身の鍛え方が足りないね。重量物を使った鍛錬をおすすめするね。……あっ」 覗きの途中、ブリュンヒルドはふと思い出したかのような声を出した。 「何じゃ?」声だけを向ける。 「先ほどのことなのだが、少々言いたいことがあったのを思い出したのだ」 「何じゃ? 言うてみい」視線はまったく外さない。 「ああ、わたしの事をデカ乳尻羽娘と言ったが、それは誤りだ」 そんなことを極めて真剣に言った。 「は…………? でかいじゃろう。真逆、小さいとはいわんじゃろう」 少々どもりながら言った。それに、彼女が貧乳なら某ツインテールは虚無である。 「ああ、すまない言葉が足りなかった。わたしよりも乳と尻が大きい友人がいるのだから、わたしだけをデカ乳尻羽娘と呼ぶのは誤りだと言いたかったんだ。あと、羽娘はまあいい」 ちなみに、自分の胸が周りと比べて大きいと言うことは承知である。 「乳は兎も角、尻がお主より大きいのは、誰じゃったかのう?」 「エウロペだ。彼女のヒップはわたしより大きい。しかし、絶妙なラインと持ち上がりぐあいで、素晴しい尻である」 まるで、自分の母親が美人であることを自慢する子供のように、目を輝かせて言った。 (さすがにおなごであるお主が言うのはどうかと思うんじゃが……) 同時刻、衛宮邸でアステリオスに、エウロペは膝枕で耳掃除をしていた。そしてクシャミをした。……後の事は語る必要のない話である。 気を取り直してジライヤは次に移る。 「ま、まあエウロペの尻が素晴しいことはわかった。さすったことがないから、参考になったのう。感謝する(孫がヤバイからのう)」 その言葉に、うむとだけ頷きジライヤの返答を待った。 「乳の方はわかるぞい。プテサンじゃろう。あやつの乳は確実に、ブリュン、お主より大きいんじゃ。カップ一つ分ぐらいわなあ」 「その通りだ。しかしその返答は少し言葉が足りない。ウィっちはわたしより七センチメートル背が高い。ウエストも四センチメートル多く、わたしより八センチメートルバストがあるからカップが一つ多い。と答えるべきだ」 立て続けにそうジライヤの台詞を修正した。ちなみにバスト計算式も聖杯から与えられていた。 「うんうん、そう答えなければ誰か勘違いしてしまうじゃろうなあ。ああ、それにしてもじゃ」 「? 何かな」 「いやなに、プテサンの身長百七十二センチメートル、体重六〇キログラムなのに、なんであんなに大きいのかのう、と思ってな」 「ああ、それは簡単な質問だ。『こーんな簡単な答えなのか。ハハッ!』と言ってしまいたくなるくらいに簡単だ」 「おお、何じゃそれは。早う教えてくれんかのう」 子供のように興奮して縋り寄るジライヤ。好奇心は人よりも強いらしい。 「フフフ………あわてなさんな。早い男は嫌われるぞ」 と、そこで一息入れ。 「彼女に聞いたところ、『宙に浮いた逸話を持っているから』だそうだ。だから常に体がほんのチョッピリ浮いているんだ。で、あるから見た目より軽いんだ」 「……はあ……何じゃか、無理矢理な答えじゃのう」 あまりその答えに満足してないようだ。 「まあ、どんなに考えようとも答えが見つからない問題があるものさ。特に女性の体重に関してはな」 パチリとジライヤに向かってウインクした。ジライヤの鼓動が少し速まった。 ちなみにブリュンヒルドがプテサンの体重の事を話したとき、プテサンは熊太郎に向かって派手にクシャミをした。 熊太郎はそれに怒ることなく、取り出したティッシュで鼻をちーんしてあげた。いい話である。 そこからはたわいもない会話が続いた。ピサールがメタボ警告を受けたとか、某腹黒がまた黒くなったとか、熊太郎は本当に熊なのか、もしかしたらミュータントかもしれない。 だったら最後の台詞はコレに決まりだな。『クマー(私を見て金ちゃん)』『クマー(これが私の魂。これが私の知性)』『クマー(私は生きていた)』とか。 まったく取り留めなく、無秩序に話の花を開いていた。 ちなみに、単語の意味もネタも聖杯から与えられて知っていた。 「………………………」 「………………………」 しばらくして、会話がぷつんと途切れてしまった。そんな状態が時計の秒針が半周するくらい続いたとき、ジライヤが静かに口を開いた。 「のう、こんな猥談をしに来たわけじゃないじゃろう。“用”とはいったい何なんじゃ」 ブリュンヒルドは一度フッと笑い、おもむろに乳房をいきよいよく上下に揺らし、谷間から落ちてきた缶珈琲を二本キャッチした。 そして片方をジライヤに向かって投げた。 投げられた缶珈琲はかなりの速度を持っていたが、ジライヤはブリュンヒルドの目をじっと見たまま、無骨な指二本で挟みキャッチした。 人肌に温まった缶珈琲をジライヤは「あんがと」だけ言い、ぐびりと飲んだ。 二人とも数秒で飲み干し、空き缶を公園の隅にあったゴミ箱に向けて投げた。空き缶は放物線を描かず真っ直ぐにゴミ箱の縁に辺り、一度上空へ舞い上がった後、二本とも中に落ちた。 ブリュンヒルドは反響音が無くなるのを待ってからその赤い唇を開いた。 「わたしと本気で一手戦え」 その言葉はジライヤの耳に届いてから、大気に溶けていった。 To be continued.
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清涼な大気に公園は包まれている。その公園の中央に位置するブランコの鉄柱の上には今、一組の男女がいる。 男は168センチメートルの短身ながらも長年の鍛錬によって、高い密度を秘めた筋骨を持っているショッキングピンクパンツの中年男。 ――蝦蟇使いの義賊。自来也(ジライヤ)である。 女は金糸の髪を風に流し、165センチメートルの体躯をシャツとGパンで包んでいる。100オーバーの魔乳。20代前半くらいの超グラマラス美女。 ――天翔る戦乙女。ブリュンヒルドである。 そんな出自も性別も在り方も違う男女が夜の公園で、しかもブランコの鉄柱の上に立っていた。 そんな少しばかり非日常的な光景もジライヤの一言で崩れた。 「う~~む…………やはりあの娘が乳と尻と腰のバランスが一番に良いのう」 やっていることは、彼の生態となっている“覗き”(生命の洗濯)であった。おまけに、ブリュンヒルドの方も一緒に覗いている。 さらに言うなら、彼らは覗きをするのに自身の超視力と魔術を使っていた。 ジライヤは遠見の妖術で、ブリュンヒルドは遠見のルーンで。 神秘の無駄遣いである。某ツインテールはキレるかもしれない。 「あの娘は、まだ上半身の鍛え方が足りないね。重量物を使った鍛錬をおすすめするね。……あっ」 覗きの途中、ブリュンヒルドはふと思い出したかのような声を出した。 「何じゃ?」声だけを向ける。 「先ほどのことなのだが、少々言いたいことがあったのを思い出したのだ」 「何じゃ? 言うてみい」視線はまったく外さない。 「ああ、わたしの事をデカ乳尻羽娘と言ったが、それは誤りだ」 そんなことを極めて真剣に言った。 「は…………? でかいじゃろう。真逆、小さいとはいわんじゃろう」 少々どもりながら言った。それに、彼女が貧乳なら某ツインテールは虚無である。 「ああ、すまない言葉が足りなかった。わたしよりも乳と尻が大きい友人がいるのだから、わたしだけをデカ乳尻羽娘と呼ぶのは誤りだと言いたかったんだ。あと、羽娘はまあいい」 ちなみに、自分の胸が周りと比べて大きいと言うことは承知である。 「乳は兎も角、尻がお主より大きいのは、誰じゃったかのう?」 「エウロペだ。彼女のヒップはわたしより大きい。しかし、絶妙なラインと持ち上がりぐあいで、素晴しい尻である」 まるで、自分の母親が美人であることを自慢する子供のように、目を輝かせて言った。 (さすがにおなごであるお主が言うのはどうかと思うんじゃが……) 同時刻、衛宮邸でアステリオスに、エウロペは膝枕で耳掃除をしていた。そしてクシャミをした。……後の事は語る必要のない話である。 気を取り直してジライヤは次に移る。 「ま、まあエウロペの尻が素晴しいことはわかった。さすったことがないから、参考になったのう。感謝する(孫がヤバイからのう)」 その言葉に、うむとだけ頷きジライヤの返答を待った。 「乳の方はわかるぞい。プテサンじゃろう。あやつの乳は確実に、ブリュン、お主より大きいんじゃ。カップ一つ分ぐらいわなあ」 「その通りだ。しかしその返答は少し言葉が足りない。ウィっちはわたしより七センチメートル背が高い。ウエストも四センチメートル多く、わたしより八センチメートルバストがあるからカップが一つ多い。と答えるべきだ」 立て続けにそうジライヤの台詞を修正した。ちなみにバスト計算式も聖杯から与えられていた。 「うんうん、そう答えなければ誰か勘違いしてしまうじゃろうなあ。ああ、それにしてもじゃ」 「? 何かな」 「いやなに、プテサンの身長百七十二センチメートル、体重六〇キログラムなのに、なんであんなに大きいのかのう、と思ってな」 「ああ、それは簡単な質問だ。『こーんな簡単な答えなのか。ハハッ!』と言ってしまいたくなるくらいに簡単だ」 「おお、何じゃそれは。早う教えてくれんかのう」 子供のように興奮して縋り寄るジライヤ。好奇心は人よりも強いらしい。 「フフフ………あわてなさんな。早い男は嫌われるぞ」 と、そこで一息入れ。 「彼女に聞いたところ、『宙に浮いた逸話を持っているから』だそうだ。だから常に体がほんのチョッピリ浮いているんだ。で、あるから見た目より軽いんだ」 「……はあ……何じゃか、無理矢理な答えじゃのう」 あまりその答えに満足してないようだ。 「まあ、どんなに考えようとも答えが見つからない問題があるものさ。特に女性の体重に関してはな」 パチリとジライヤに向かってウインクした。ジライヤの鼓動が少し速まった。 ちなみにブリュンヒルドがプテサンの体重の事を話したとき、プテサンは熊太郎に向かって派手にクシャミをした。 熊太郎はそれに怒ることなく、取り出したティッシュで鼻をちーんしてあげた。いい話である。 そこからはたわいもない会話が続いた。ピサールがメタボ警告を受けたとか、某腹黒がまた黒くなったとか、熊太郎は本当に熊なのか、もしかしたらミュータントかもしれない。 だったら最後の台詞はコレに決まりだな。『クマー(私を見て金ちゃん)』『クマー(これが私の魂。これが私の知性)』『クマー(私は生きていた)』とか。 まったく取り留めなく、無秩序に話の花を開いていた。 ちなみに、単語の意味もネタも聖杯から与えられて知っていた。 「………………………」 「………………………」 しばらくして、会話がぷつんと途切れてしまった。そんな状態が時計の秒針が半周するくらい続いたとき、ジライヤが静かに口を開いた。 「のう、こんな猥談をしに来たわけじゃないじゃろう。“用”とはいったい何なんじゃ」 ブリュンヒルドは一度フッと笑い、おもむろに乳房をいきよいよく上下に揺らし、谷間から落ちてきた缶珈琲を二本キャッチした。 そして片方をジライヤに向かって投げた。 投げられた缶珈琲はかなりの速度を持っていたが、ジライヤはブリュンヒルドの目をじっと見たまま、無骨な指二本で挟みキャッチした。 人肌に温まった缶珈琲をジライヤは「あんがと」だけ言い、ぐびりと飲んだ。 二人とも数秒で飲み干し、空き缶を公園の隅にあったゴミ箱に向けて投げた。空き缶は放物線を描かず真っ直ぐにゴミ箱の縁に辺り、一度上空へ舞い上がった後、二本とも中に落ちた。 ブリュンヒルドは反響音が無くなるのを待ってからその赤い唇を開いた。 「わたしと本気で一手戦え」 その言葉はジライヤの耳に届いてから、大気に溶けていった。 To be continued.
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瀟瀟(しょうしょう)と風が鳴いている。騒がしく鳴いていた虫も静かになった。まるで命がなくなったかのように、風の音だけが支配したかのように。 そして、今、公園にいる二人の緊張は高まりつつあった。 「…………戦えと、な?」 ジライヤの声色は固い。先ほどまでの友人に対して使っていた声色ではなくなっていた。まるで、彼の時間があの頃に戻ったかのように。 「そうだ、貴方と戦いたいのだ。武器を取り、鎧を纏い、兜を締め、心を“殺し”で満たしてだ」 ブリュンヒルドの方も先ほどの雰囲気ではない。彼女の時間もあの頃に戻ってしまっていた。 「理由を聞いてもよろしいか?」 先ほどよりもさらに固くなっていった。友人の裏切りにあったかのように、すこしばかり声がうわずっている。 「ああ、勿論だ。貴方にはそれを要求する義務がある。そしてわたしには応じる義務がある」 「ああ、それは良きことじゃ」 少しだけ声色が柔らかくなるが、警戒は解いてなかった。ブリュンヒルドはその態度に満足するように、蠱惑的に微笑んだ。 「その理由とは、わたしが“変る”ためだ。生前のわたしのように、愛した伴侶を絶望と嫉妬に狂い、殺したわたしから変るためだ」 「……それは「身勝手だとも、自分勝手な理由だ、と言うこともわかっている。英霊(変らない存在)であるが故に変われるはずがないと言うこともわかっている。 “座”で考える時間だけ与えられても狂者はまともになれない!」……うむぅ……」 ブリュンヒルドはジライヤの言葉を遮り、叫ぶように“心の澱”を吐き出した。 彼女は今でもシグルドの目を見て話をすることができないでいる。罪がない良人(おっと)を暗殺し、さらには死後でも責め続けたのだから。 シグルドの方もまともに会話できないでいる。フォローしてくれる者がいないと逃げ出してしまうのだ。 ジライヤやその他の男性陣は情けない奴だとは、思っていない。 死後も人間のように生活できる聖杯戦争特有の弊害でもあるし、余りにも複雑すぎる男女の問題なのだ。まあ、さらに複雑な伴侶の問題を持っている者もいるが。(チンギスとかセドナとか) 「……何故ワシと戦いたいと? ワシより強く、立派な英霊が一山幾らとばかりに、ごろごろしておるではないか」 ジライヤは至極真っ当な疑問を口にする。気高き英雄とは、無縁の立ち位置にいる英霊である。 「む……、それはだな……」 珍しい事に、答えに休していた。不安に悶えるように乳房を両腕で抱え込み、恥じらう乙女のようにモジモジとしていた。 ジライヤは大人しく、答えを待った。やがて―― 「貴方は善人だからだ」 「はい…………? ぜ、ぜんにんですか?」 余りにもあんまりな答えにジライヤの口調は完全に変ってしまった。顔もポカンと間抜け面である。 『ジライヤは善人である』この言葉に賛同する者は、この町にどれくらいいるのだろうか。ジライヤを現す熟語として、変態、もしくは痴漢、覗き魔、狒々親父が上げられる。 どれをとっても高評価とは言えない認識である。しかし生前のことを考えてみても善人と言えるかもしれない。 義賊として悪党を懲らしめた――地域の人には喜ばれただろう。 綱手姫を伴侶とした――他の女に色目を使ったが、時代的に言えば良き夫の範疇に入っただろう。 大蛇丸に憑いた大蛇の精を祓い彼を許した――衛宮士郎にも匹敵する慈悲の心である。 ジライヤの逸話を余りブリュンヒルドは知らない。精々が三竦みのアレくらいの知識である。 だが、ブリュンヒルドはジライヤを善人と言った。それには訳があった。 「貴方は善人だよ。どうしようもなくね」 「いやいや、そんな善い人ではないぞい、ワシは」 手を振り否定するジライヤ。それをおかしそうに笑い。 「善人でもない人が、二時間も迷い子を肩に乗せて親を捜すかな?」 「ぬぐ………」(ジライヤの心に十五のダメージ) 「さらに、引きこもりだったセドにゃんにパラケルスス特性の肉手袋と肉仮面をプレゼントしたりするかな?」 「のう………」(ジライヤの羞恥心に七十六のダメージ) 「さらにさらに、ホム娘らに自分の時間を潰して、二十四時間もテレビゲームに付き合ったりするかな?」 「……………」(ジライヤの一番敏感な箇所に千四百五十三のダメージ) ジライヤはへこんでしまった。 ブリュンヒルドはその様子に本気で腹を抱えて、笑い転げていた。 しばらく公園には美女のはしたないくらいの笑い声に包まれた。 そしてジライヤが気力を取り戻し、どうしてそんなことを知っているのか、と聞いた。 「ああ、それはだね……ぷっくくくく」 まだ笑っていた。おまけに笑いすぎによってシャツが捻れ、右乳が危うい事になっていた。 「ええい、笑い過ぎじゃ!」 声を荒げ(演技)、眉間にしわを寄せ(これも演技)じっと見入るジライヤ。少しだけ空気が以前の物に戻っていた。 「いや、すまない、話そう……言っておくが、ラブコメのように貴方が好きでじっと恋する乙女のように見ていたわけではない。 さる情報通からの情報だ。そのさる情報通と言うのは、鉄鼠のことだ。群体である彼らは、かなりの情報通なんだ」 立つはずだったフラグと伏線を纏めて叩き折ってしまった。本気の本気でラブコメをするつもりはないらしい。 「さらに言えば彼に操を立てているわけではない。彼とは今の関係を何とかしたいとは思っているが、夫婦にまではなりたいわけではない。一言で言えば『ずっと仲の良い友達でいましょうね』だ」 (わー、このおなごすごー) そのようなラブコメ展開全拒否の姿勢を見せられて、さすがのジライヤも惚けるほかなかった。 「さて、貴方が善人だからわたしは戦いたい。わたしは今まで色々な者と戦ってきた。しかし貴方のように、どうしようもなく助平で善人である者とは戦った事がない。 で、あるからわたしは貴方と戦いと思いここに参上したわけだ。明らかに言葉が足らず、わたしの心意を慮(おもんぱか)れないだろうが、それは問題ではない。わたしの目的のために、私と戦え」 それだけ言うと後はむっつり黙ってしまった。 ジライヤは困惑していた。何しろ意味不明である。義賊団を率いたジライヤであるが、このような心情を持つ者を見るのは初めてである。夫を殺し、自殺し、その事に苦悩している目の前の女を助けてやりたいという気持ちもあるし、何より友人としても助けてやりたい。 しかし、彼女が望んでいるのは試合ではなく“死合”である。友人と殺し合いをしたくないという気持ちが心のほとんどを占めていた。 ――つまりは、彼はどうしようもなく“善人”だった。 そしてジライヤは「わかった……了解しよう。ただし、二つ条件がある」と言い、ブリュンヒルドは「何だ?」とだけ言った。 「まず、互いに一撃のみだ。それ以上やるとこの公園がなくなってしまうからのう」 「了承した」頷く。比喩でも何でもなく、純然たる事実である。 「二つ目に、もうワシの事を善人善人言うな。どうにもこそばゆいんじゃ。善人の称号は赤坊(あかぼん)にくれてやれ」 「了承した。が、善人の称号は赤髪くんには少しばかり合わない。彼は自己欠落者であり、偽善を行動原理にしているからだ」 二人は同時に、あのどうしようもないくらいの欠落者であり、最高の偽善者である少年を思い浮かべた。二人とも、少年を好いていた。 瀟瀟と鳴いていた風はいつの間にか凪いでいた。 To be continued. 肉手袋:パラケルススが作った、人の手そっくりの手袋。ぱっと見、見分けは付かない。 肉仮面:パラケルススが作った、肉性の仮面。セドナの場合、左目を中心に貼り付けている。 様式美に凝っていて触っても見分けは付かないが、貼り付けているだけなので左の視覚は取り戻せていない。なお汗腺もない。
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瀟瀟(しょうしょう)と風が鳴いている。騒がしく鳴いていた虫も静かになった。まるで命がなくなったかのように、風の音だけが支配したかのように。 そして、今、公園にいる二人の緊張は高まりつつあった。 「…………戦えと、な?」 ジライヤの声色は固い。先ほどまでの友人に対して使っていた声色ではなくなっていた。まるで、彼の時間があの頃に戻ったかのように。 「そうだ、貴方と戦いたいのだ。武器を取り、鎧を纏い、兜を締め、心を“殺し”で満たしてだ」 ブリュンヒルドの方も先ほどの雰囲気ではない。彼女の時間もあの頃に戻ってしまっていた。 「理由を聞いてもよろしいか?」 先ほどよりもさらに固くなっていった。友人の裏切りにあったかのように、すこしばかり声がうわずっている。 「ああ、勿論だ。貴方にはそれを要求する義務がある。そしてわたしには応じる義務がある」 「ああ、それは良きことじゃ」 少しだけ声色が柔らかくなるが、警戒は解いてなかった。ブリュンヒルドはその態度に満足するように、蠱惑的に微笑んだ。 「その理由とは、わたしが“変る”ためだ。生前のわたしのように、愛した伴侶を絶望と嫉妬に狂い、殺したわたしから変るためだ」 「……それは「身勝手だとも、自分勝手な理由だ、と言うこともわかっている。英霊(変らない存在)であるが故に変われるはずがないと言うこともわかっている。 “座”で考える時間だけ与えられても狂者はまともになれない!」……うむぅ……」 ブリュンヒルドはジライヤの言葉を遮り、叫ぶように“心の澱”を吐き出した。 彼女は今でもシグルドの目を見て話をすることができないでいる。罪がない良人(おっと)を暗殺し、さらには死後でも責め続けたのだから。 シグルドの方もまともに会話できないでいる。フォローしてくれる者がいないと逃げ出してしまうのだ。 ジライヤやその他の男性陣は情けない奴だとは、思っていない。 死後も人間のように生活できる聖杯戦争特有の弊害でもあるし、余りにも複雑すぎる男女の問題なのだ。まあ、さらに複雑な伴侶の問題を持っている者もいるが。(チンギスとかセドナとか) 「……何故ワシと戦いたいと? ワシより強く、立派な英霊が一山幾らとばかりに、ごろごろしておるではないか」 ジライヤは至極真っ当な疑問を口にする。気高き英雄とは、無縁の立ち位置にいる英霊である。 「む……、それはだな……」 珍しい事に、答えに休していた。不安に悶えるように乳房を両腕で抱え込み、恥じらう乙女のようにモジモジとしていた。 ジライヤは大人しく、答えを待った。やがて―― 「貴方は善人だからだ」 「はい…………? ぜ、ぜんにんですか?」 余りにもあんまりな答えにジライヤの口調は完全に変ってしまった。顔もポカンと間抜け面である。 『ジライヤは善人である』この言葉に賛同する者は、この町にどれくらいいるのだろうか。ジライヤを現す熟語として、変態、もしくは痴漢、覗き魔、狒々親父が上げられる。 どれをとっても高評価とは言えない認識である。しかし生前のことを考えてみても善人と言えるかもしれない。 義賊として悪党を懲らしめた――地域の人には喜ばれただろう。 綱手姫を伴侶とした――他の女に色目を使ったが、時代的に言えば良き夫の範疇に入っただろう。 大蛇丸に憑いた大蛇の精を祓い彼を許した――衛宮士郎にも匹敵する慈悲の心である。 ジライヤの逸話を余りブリュンヒルドは知らない。精々が三竦みのアレくらいの知識である。 だが、ブリュンヒルドはジライヤを善人と言った。それには訳があった。 「貴方は善人だよ。どうしようもなくね」 「いやいや、そんな善い人ではないぞい、ワシは」 手を振り否定するジライヤ。それをおかしそうに笑い。 「善人でもない人が、二時間も迷い子を肩に乗せて親を捜すかな?」 「ぬぐ………」(ジライヤの心に十五のダメージ) 「さらに、引きこもりだったセドにゃんにパラケルスス特性の肉手袋と肉仮面をプレゼントしたりするかな?」 「のう………」(ジライヤの羞恥心に七十六のダメージ) 「さらにさらに、ホム娘らに自分の時間を潰して、二十四時間もテレビゲームに付き合ったりするかな?」 「……………」(ジライヤの一番敏感な箇所に千四百五十三のダメージ) ジライヤはへこんでしまった。 ブリュンヒルドはその様子に本気で腹を抱えて、笑い転げていた。 しばらく公園には美女のはしたないくらいの笑い声に包まれた。 そしてジライヤが気力を取り戻し、どうしてそんなことを知っているのか、と聞いた。 「ああ、それはだね……ぷっくくくく」 まだ笑っていた。おまけに笑いすぎによってシャツが捻れ、右乳が危うい事になっていた。 「ええい、笑い過ぎじゃ!」 声を荒げ(演技)、眉間にしわを寄せ(これも演技)じっと見入るジライヤ。少しだけ空気が以前の物に戻っていた。 「いや、すまない、話そう……言っておくが、ラブコメのように貴方が好きでじっと恋する乙女のように見ていたわけではない。 さる情報通からの情報だ。そのさる情報通と言うのは、鉄鼠のことだ。群体である彼らは、かなりの情報通なんだ」 立つはずだったフラグと伏線を纏めて叩き折ってしまった。本気の本気でラブコメをするつもりはないらしい。 「さらに言えば彼に操を立てているわけではない。彼とは今の関係を何とかしたいとは思っているが、夫婦にまではなりたいわけではない。一言で言えば『ずっと仲の良い友達でいましょうね』だ」 (わー、このおなごすごー) そのようなラブコメ展開全拒否の姿勢を見せられて、さすがのジライヤも惚けるほかなかった。 「さて、貴方が善人だからわたしは戦いたい。わたしは今まで色々な者と戦ってきた。しかし貴方のように、どうしようもなく助平で善人である者とは戦った事がない。 で、あるからわたしは貴方と戦いと思いここに参上したわけだ。明らかに言葉が足らず、わたしの心意を慮(おもんぱか)れないだろうが、それは問題ではない。わたしの目的のために、私と戦え」 それだけ言うと後はむっつり黙ってしまった。 ジライヤは困惑していた。何しろ意味不明である。義賊団を率いたジライヤであるが、このような心情を持つ者を見るのは初めてである。夫を殺し、自殺し、その事に苦悩している目の前の女を助けてやりたいという気持ちもあるし、何より友人としても助けてやりたい。 しかし、彼女が望んでいるのは試合ではなく“死合”である。友人と殺し合いをしたくないという気持ちが心のほとんどを占めていた。 ――つまりは、彼はどうしようもなく“善人”だった。 そしてジライヤは「わかった……了解しよう。ただし、二つ条件がある」と言い、ブリュンヒルドは「何だ?」とだけ言った。 「まず、互いに一撃のみだ。それ以上やるとこの公園がなくなってしまうからのう」 「了承した」頷く。比喩でも何でもなく、純然たる事実である。 「二つ目に、もうワシの事を善人善人言うな。どうにもこそばゆいんじゃ。善人の称号は赤坊(あかぼん)にくれてやれ」 「了承した。が、善人の称号は赤髪くんには少しばかり合わない。彼は自己欠落者であり、偽善を行動原理にしているからだ」 二人は同時に、あのどうしようもないくらいの欠落者であり、最高の偽善者である少年を思い浮かべた。二人とも、少年を好いていた。 瀟瀟と鳴いていた風はいつの間にか凪いでいた。 To be continued. 肉手袋:パラケルススが作った、人の手そっくりの手袋。ぱっと見、見分けは付かない。 肉仮面:パラケルススが作った、肉性の仮面。セドナの場合、左目を中心に貼り付けている。 様式美に凝っていて触っても見分けは付かないが、貼り付けているだけなので左の視覚は取り戻せていない。なお汗腺もない。
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【種別】 人名 【元ネタ】 北欧神話。 ジークフリートの妻になったとされるワルキューレ。 Wikipedia - ブリュンヒルデ 【初出】 とある魔術の禁書目録SS 第七話 本編では新約三巻 【解説】 北欧神話における特別な存在、『ワルキューレ』の力を宿す女魔術師。 フィンランド出身で、歳は神裂火織と同程度。 外見は長い金髪に色白の肌をした女。 羽根飾りの付いた帽子に、膝上程度の丈のワンピースと男物のズボンを身に纏う。 更に、肘と膝の関節をローラースケート用のプロテクターで覆い、胸には防弾ベストを着用している。 着衣の一つ一つには全く共通性がないが、全身を通して見ると、 『現代にある素材を使って中世ヨーロッパの鎧のシルエットを再現した』ような、奇妙な統一感がある。 神裂との1回目の対峙の際にはクレイモアを、 2回目の対峙の際には『主神の槍』を自在に扱い、互角の接近戦を繰り広げるなど、戦闘能力にも優れる。 『ワルキューレ』であると同時に、十字教の『聖人』の特性も持つ希有な存在。 彼女の場合、聖人とはフォーマットが違うためそれぞれが混じり合うことが無く、 ワルキューレの力が強まる時は聖人の力が弱り、 聖人の力が強まる時はワルキューレの力が弱まってしまう。 そして、三ヶ月の間の数日間、聖人とワルキューレの力が五分で拮抗してしまうタイミングでは、 両方の力を完全に失ってしまう。 5年前まで、20~30人程度で構成されている、 『伝統的な暮らしを続ける』ことを目的とする北欧神話系魔術結社を運営していたが、 「北欧神話系の術式にも、聖人のフォーマットが無意識に混ざり合う」という彼女の性質を理由に、 北欧神話系五大魔術結社に『混ぜ物(ヘル)』と蔑まれ、 五大結社総力での襲撃を受けて壊滅。 彼女だけはなんとか襲撃から生き延び逃亡したが、 その後も五大結社は執拗に彼女を追い続け、半年前に偶然にも彼女が『無力化』した際に襲撃され、 セートルアの所属する結社に捕縛された。 『ワルキューレ』の特別な力・術式を求める彼らに苛烈な拷問を受けるが、 食事係の少年セイリエ=フラットリーとの交流により、 『この少年を助ける』と意思を明確にする。 結社に対して反抗を起こそうと力を蓄え始めるが、 ワルキューレの力がその身に満ちる直前にセイリエは自殺を試み、意識不明の重体に陥った。 結社の魔術師にその事を告げられた彼女は怒り狂い、牢番を含む魔術結社の構成員を虐殺。 植物状態のセイリエを病院に預け、自身は少年の回復手段として、 『ワルキューレ』という接点から、北欧神話において最大の力を持つ「主神の力」を手に入れようと研究を開始。 『最後のルーン』の刻印による『主神の槍』の完成を目指した。 今でもセイリエが最後に残した手紙に記された、 「たすけてあげられなくて、ごめんなさい――――」 という言葉が頭から離れず、「彼をなんとしても救う」という絶対の行動指針となっている。 最後のルーンを刻むべき場所を『地球の中心部』と特定した彼女は、 実際に刻む方法を見いだすために方々の魔術師と接触。 その中には、エーラソーンの解析技術や喜望峰の効果範囲など、 神裂達がこれまでに解決してきた事件の人物や霊装が関わっていた。 それらの技術を組合わせ、『主神の槍』を70%程度まで完成させたものの、 神裂との戦いに敗れ、『必要悪の教会』に捕らえられた。 後に、第三次世界大戦時にイギリス清教に協力したことで恩赦が与えられ、 セイリエとの面会を許された。 しかし、『主神の槍』の知識を求めた『グレムリン』の人造ワルキューレの襲撃を受け、 頭の中から以前作成した『主神の槍』の知識を盗み見られてしまう。 刺客を退けた後は、レイヴィニア=バードウェイ共にオッレルスに協力している。
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【元ネタ】ニーベルンゲンの歌 【CLASS】ランサー 【マスター】 【真名】ブリュンヒルド 【性別】女性 【身長・体重】172cm・59kg 【属性】混沌・善 【ステータス】筋力B++ 耐久A 敏捷B 魔力C 幸運C 宝具A 【クラス別スキル】 対魔力:B 魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは難しい。 【固有スキル】 触れずの花:A 男性に対しての攻撃値を上昇させるスキル。 同名の戦乙女は対象への愛が深くなればなるほど絶大な力を現す性質を有するが、 彼女とは逆にランサーは自身の絶大な力に耐えうる・匹敵する者しか愛するに値しないと定めている。 ランサーは生前自らに求婚してきた男たちに力比べを挑み、敗北した者たちを容赦なく屠ってきた。 白鳥礼装(偽):B 戦乙女が纏う、北欧の大神オーディンの加護を宿す白鳥の衣……の模造品。 女神として振る舞うランサーのために仕立てられた一品であり、大神の加護こそ無いものの、ランサー自身の神気を帯びることで機動性能は本物に並び、高速飛行を可能とする。 ただし、ランサーの神性が低下するに従い機動性能も落ちていく。 投擲:A 持ち上げられる範囲の物体を弾丸として放つ能力。 ランサーは槍投げ、岩投げでの勝負で幾人もの求婚者たちに勝利してきた。 …時には盾を投げつける事もある。 【宝具】 『交わらぬひとりの生(ブリュンヒルデ・ソリチュード)』 ランク:A 種別:対人宝具(自身) レンジ:0 最大捕捉:1人 ランサーがある大英雄に屈服するまで有していた武勇、その秘密。 この宝具は常時発動しており、ランサーにAランクの神性を付与し、全ステータスを神霊サーヴァント級にまで引き上げている。 但しこの宝具はランサーの精神と密接に繋がっており、ランサーの精神が揺さぶられるほどに神性は低下し、ステータスもダウンしていく。 そしてランサーの精神が敗北を認めた瞬間にこの宝具は失われ、筋力、耐久、敏捷ステータスはEランクにまで低下する。 生前のランサーは人間を北欧の戦乙女に近づけようとした存在であり、女神のように振る舞い続けるという条件付きで絶大な力を得ていた。 しかし姿を偽ったある男に敗北を認めた事でその力を失ってしまった。 『その武勇を示せ、我を求む者よ(イーセンシュタイン・デュエルフェルト)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:2~10 最大捕捉:1人 ランサーが自らへの求婚者たちに力比べを課してきた逸話からの宝具。 一対一により行われる三競技を目的とする領域を作り上げるという、固有結界に匹敵する大魔術。 まずランサーが三つの競技の内容を提示する。 それに対し対象がランサーに挑戦する意思を示し、ランサーがそれを認める事を条件として発動する。 ランサーと挑戦者は提示された三つの競技による三番勝負を行う。 ランサーが勝利した場合はその場で挑戦者は死亡し、ランサーが敗北した場合は宝具『交わらぬひとりの生』を失う事になる。 領域外からの干渉はできず、一度発動すれば決着が付くまで出ることは出来ない。 領域内にランサーとランサーが挑戦者と認識した者以外は入る事は許されず、ランサーが領域内にその存在を認識すると強制的に外部へ転移させられる。 ただしランサーが認識出来ない存在であれば領域に入りこむ事が可能となる弱点がある。 …隠された効果として勝負に敗北したランサーがその敗北に納得しなかった場合、第四の競技が行われる。 その競技の内容は暗闇の中での格闘戦であり、それにランサーが敗北すると納得の有無に関わらず『交わらぬひとりの生』を失う。 【Weapon】 『無銘・重槍』 ランサーが愛用する槍。 宝具ではないもののランサーの大力に耐えうる槍であり、家臣が三人がかりでようやく運べたという逸話を持つ。 『無銘・重盾』 ランサーが愛用する盾。 こちらも宝具ではないもののランサーの大力に耐えうる強度と重量を持ち、時にランサーはこれを守りではなく攻めに使いもする。 【解説】 イースラントという国の女王。 美貌と大力を兼ね備えた女傑であり、使う槍や盾は家臣が三人がかりでようやく運べる代物であったという。 自身の定めた三つの力比べ、槍投げ、岩投げ、幅跳びで求婚者が勝たねばその妻にならず、求婚者が負ければ殺してしまう冷酷さを持っていた。 ブルグント王国のグンター王はジークフリートを自身の臣下という名目で連れ求婚に向かってきた。 姿を消し12人力の力を与える効果を持つ隠れ蓑を使用したジークフリートの助力を借り、グンター王は競技に挑戦した。 途中ブリュンヒルドの投げる槍がグンター王の持つ盾を貫き、グンター王を支えていたジークフリートごと吹き飛ばす出来事もあったが最終的に勝利し、 ブリュンヒルドを妻に迎え入れる事になった。 しかし初夜にてグンター王を縛り上げブリュンヒルドは性交を拒否。 理由はグンター王の臣下だと思っているジークフリートがグンター王の妹クリームヒルトと婚約した事にあるという。 王女であるクリームヒルトが家臣の妻となる事は王女としての資格を失う事に見え、それを疑問に感じていたのだ。 ジークフリートは再び隠れ蓑を使用し、暗闇の中でグンター王の振りをし、ブリュンヒルドと格闘、彼女を屈服させた。 その後ブリュンヒルドはクリームヒルトとの口論の中、以前寝室にてブリュンヒルドを屈服させたのはジークフリートである事を知る。 屈辱の涙を流すブリュンヒルトにブルグント族の戦士ハーゲンは同意を取り、ジークフリート殺害を果たす。 ジークフリートの死後はニーベルンゲンの歌ではほとんど出番はないが、グンター王がフン族の国に向かう際は穏やかに見送っている。
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ブリュンヒルドル ブリュンヒルドの別名。
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カード名 ブリュンヒルド 二つ名 決戦型超ド級ヴァルキュリア ログコスト 2 クラスタ 【緑】 構築条件 【緑】 BP 110 サイズ M SP B+ アビリティ1 《Fast》 団結【ヴァルキュリア】 コスト - 同じバトルエリアの隣のユニットが「ヴァルキュリア」の場合、このユニットに「強化」を1枚エンチャントする。 アビリティ2 「Re」 Φルーンフォース【+20】 コスト Φ✥ [このアビリティは1つのリアクション中に1度しかプレイできない]リアクション連鎖終了までこのユニットを「BP +20」する。効果適用後、このユニットに「衰弱」がエンチャント中の場合、それを1枚捨札にする。 TYPE ヴァルキュリア Sub Effect Re覚醒[BP +10] 対象 FREE レアリティ SR 収録 chapter5 グリンウィンド・サガ フレーバー 恋に、焦がれる。 Typeヴァルキュリア配置時の『団結』と、リアクション連鎖中一度だけBP+20する『Φルーンフォース』のアビリティを持つユニット。 デッキ構築をTypeヴァルキュリアに寄せれば、毎ターンBP130となるので、主力ユニットのひとつとして運用できる。 『Φルーンフォース』は打点でも軽減でもなくBPそのものをパンプするので、直接焼き耐性も上がる。 さらに「衰弱」をはがす。 例として、ブリュンヒルドに1枚づつ「衰弱」と「強化」が乗った状態(BP110)にVersion2 アグニの浄火をプレイしたとする。 このままでは焼かれるため、『Φルーンフォース』をプレイ。 BPが130に上がる。これでは焼かれてしまうと思われるだろうが、ブリュンヒルドのアビリティプレイのプロセスウィンドが別に開いて処理されるので、 この時『Φルーンフォース』をキャンセルすることが相手にできなければ、効果適用後が即座に解決されるため、BP150になり、 アグニの浄火を耐えてしまうことが出来る。 よって、 「衰弱」1枚くらいなら、ブリュンヒルドにとってはあってないようなものである。 もう一つの例としては、 ベルゼブブの冥風をAcで打たれた時、Reで『ルーンフォース』を起動し1枚はがす。 その後、何らかのAc行動がブリュンヒルドに向けられたなら、また同じく起動して「衰弱」を完全にはがすと言ったプレイも可能である。 このような「衰弱」剥がしは刻印配置分しかできないが、「衰弱」デッキにとってはかなり厄介なユニットなるだろう。
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ブリュンヒルト ブリュンヒルドの別名。
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ブリュンヒルデ ブリュンヒルドの別名。